ごみ減量・リサイクルに取り組む優良事業者の紹介

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ごみ減量・リサイクルに取り組む優良事業者の紹介

株式会社オーニシ

今回は、博多区博多駅南にある「株式会社オーニシ」の取り組みをご紹介します。 オーニシでは、平成15年から環境に配慮した様々な取り組みを開始し、独力で環境マネジメントシステムの国際規格である「ISO14001」の認証まで取得しています。一体、その取り組みにはどんな秘密があるのでしょうか?(取材:平成2711)

事務フロア事務フロア

 

 

 

株式会社オーニシは、OA機器・事務機器・事務用品の販売、ソフトウエア開発などを行う、社員110名の会社です。博多駅南の本社には、約70名の社員が勤務しています。ここは、事務フロアです。

 

デスク横の「リサポケット」デスク横の「リサポケット」

 

 

 

職員個人用のごみ箱はひとつもなく、かわりに、リサイクル可能な紙を入れる「リサポケット」という箱が職員の机に設置されており、ひとりひとりが自分の手元で簡単に分別することが出来るよう工夫されています。

分別ボックス分別ボックス

 

 

 

手元で分別した紙類は、各自がフロアに設けてある「分別ボックス」に入れていきます。「分別ボックス」にはリサイクルできないもの(禁忌品)を入れる引き出しもあるので、手元で出た小さなごみも、すべてここで分別することができます。

封筒やメモ紙などの「雑がみ」封筒やメモ紙などの「雑がみ」

 

封筒やメモ紙などの雑がみも含め、あらゆる紙類は種類ごとに分別しています。平成26年度は、45.5t発生した古紙のうち、約87%がリサイクルされました。紙類をリサイクルにまわすことでごみ処理費用を低減させるだけでなく、分別を徹底することによって古紙の価値を向上させ、リサイクル業者に有価で古紙を売却することができています。何もしなければただのごみですが、分別することで、収益を生む「価値のあるもの」になるんですね。

分別カート分別カート

 

 

 

分別された資源物やごみは、本社横にある物流センターの一角に集められます。ここでも、古紙・禁忌品・ビニール・廃プラスチック・金属など種類ごとに分けられ、それぞれ業者に回収してもらいます。

 

 

 

また、この物流センターでは、在庫管理や商品の仕分けなどに使用していた段ボールを、繰り返し使える折りたたみコンテナボックスに変更し、紙ごみの削減につなげました。

 

 

 

また、ユニークな取り組みとして、社員ひとりひとりが環境への取り組みについて正しい認識と知識を持てるように、ペーパーテストも実施しています。取り組みの当初は全社員を対象に、現在は、各部門の「ISO推進委員」向けにテストを実施し、社内の教育訓練を行っています。 なんと、このテストや教材は、すべて担当者が手作りしたもの!徹底していますね。

 

 

 

 

その他、環境方針を記載した「環境パスポート」という小冊子を全員が携帯し、分別の仕方などがすぐに確認できるようになっています。このような取り組みの結果、ごみの量は取り組み前後で約90%も削減することができたそうです。

また、近年は社内の照明をLED化したり、消費電力のデマンド監視システムを導入するなど、省エネ対策にも力を入れて取り組んでいます。電力の消費状況をパソコンからいつでも確認できるだけでなく、現在の消費電力を前年度の実績と自動比較し、消費量のレベルに応じて3色のランプが点灯し、エネルギー使用量が一目で分かる仕組みになっています。目に見えないエネルギーの利用状況を可視化することによって省エネ意識が格段に高まり、結果としてピーク時比約22.4%の電気使用量の削減につながりました。

環境マネジメンシステムなどに関する様々な文献環境マネジメンシステムなどに関する様々な文献

 

 

これらの取り組みを、先頭に立って推進してきたのが、総務部の内野部長です。リーダー自ら率先して、環境マネジメントシステムなどについて100冊以上の文献を読み込み、一から知識を身につけていったそうです。前段でご紹介したペーパーテストも、すべて内野部長の手作りです。最終的には、企業としてISO14001の認証を取得するに留まらず、ご自身が審査員の資格を取得し、関連会社のISO取得指導まで行うという徹底ぶり!そんな内野部長に環境への取り組みについてお話しを伺いました。

内野 取締役総務部長 内野 取締役総務部長 

「多くの事業者の方は、環境への取り組みは手間がかかる割にはメリットが少なく、非効率なものと捉えているかもしれませんが、実は逆なのです。例えば、ここ最近は納品書や領収書など、書類の電子化を進めていますが、使う紙の量を減らせばごみが減り、書類を管理するマンパワーが削減され、残業時間の削減が人件費の削減につながる。徹底した環境への取り組みというのは、究極の所,業務効率の改善に他ならないのです。取り組みの内容によっては、システムの導入など初期投資が必要な場合もありますが、当社では「費用対効果」をしっかりと検討したうえで導入しており、結果として、投資以上の経費削減効果が得られています。このことがもっと広く認識されれば、取り組みに対する見方も変わるのではないでしょうか。」

 

 

 

株式会社オーニシの取り組みはいかがでしたか?

内野部長の「環境への取り組みは、業務効率の改善に他ならない」という言葉がとても印象的でした。また、大勢の社員が足並みを揃えて取り組みを進めていくためには、自分たちが取り組んでいることやその効果を、視覚的に確認できるように「可視化する」ということがキーポイントになるのではないかと感じました。

皆様の事業所でも,是非参考にしてみてくださいね☆

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