ごみ減量・リサイクルに取り組む優良事業者の紹介
匠建設株式会社
第7回 福岡市環境行動賞 奨励賞匠建設株式会社は、博多区西春町にある公共施設・事業所・住宅等の施工やリフォームなどを手掛ける従業員19名の会社です。「環境負荷の少な、地域に貢献する企業」を目指し、様々な環境活動に取り組んでいます。(取材:平成27年1月)
http://takumikensetsu.com/①紙ごみの発生抑制と分別
匠建設では、コピー用紙の裏面利用の徹底やFAXは電子データで受信するよう設定し、必要なものだけを選んで裏紙印刷するなど、紙類の使用抑制に努めています。
発生した古紙は、段ボール・新聞・雑誌はもちろんのこと使用済みの封筒やメモ紙、お菓子の空き箱など、雑多で小さな紙までリサイクルしています。写真のような「分別ボックス」をフロアの一角に設け、種類ごとに分別できるよう工夫しています。
②種類ごとにリサイクル
機密書類等も、事務所でシュレッダー処理したあと、古紙回収業者に引き渡してリサイクルしています。写真のように細かく裁断された紙もリサイクル可能なのです。紙類だけでなく、缶・びん・ペットボトルなども分別し、併せてリサイクルしています。
ごみの処理量は取り組み前と比較して約1/6に減っており、これをごみ処理料金で試算(1kgあたりのごみ処理料金を26円として試算)してみると、年間約8,000円程度の経費が削減できていることになります。取り組みを習慣化することでごみも経費も削減でき、一石二鳥です。
③使用済み切手・プルタブの寄付
また、匠建設では、使用済み切手や缶のプルタブなどを収集し、社会貢献団体等に寄付しています。使用済み切手やプルタブは一定の換金価値があることから、収集して寄付することで社会貢献団体の活動を支援することができます。匠建設で集められたプルタブは、北海道の団体に送られ、椅子の購入に役立てられています。
この取り組みは地域でも広く認知されており、近所の事業者や住民の方が、これらを集めて持ち込んで下さることもあるそうです。
④西春町桜並木の清掃活動
西春町の匠建設事務所前には、約600mにも及ぶ立派な桜並木があります。地元の方の憩いの場になっている一方で、人が集まることからごみのポイ捨てなども目立ちます。
匠建設では、約8年前から地域貢献活動の一環として桜並木の清掃活動を始め、現在も毎朝始業前に全社員で清掃を行っています。清掃活動は桜並木の景観を守るだけでなく、従業員と地域の方々との貴重な交流の場にもなっています。善意で始めた清掃活動ですが、結果として地域からの信頼を得ることができ、時として仕事の依頼につながるなどの思わぬ効果もあるようです。
⑤「エコアクション21」の認証取得
匠建設では、その他にもエネルギーの使用抑制や節水、グリーン購入の推進など多くの取り組みが行われています。それらの取り組みを受け、平成25年5月には「エコアクション21」の認証を取得しました。
環境省のガイドラインに基づいた認証を第三者機関から受けることにより、取引先が設定する環境に関する取引条件等にも対応することができ、また社会的信用も向上するなど、多くのメリットがあります。
⑥取り組みを進める社内体制
匠建設では、多岐に渡る取り組みを社員全員で足並みを揃えて行うため、月に1回の社内会議で取り組み状況や課題などを共有する機会を設けています。一方で、ごみ・資源物の管理、広報掲示物の作成などの日々の実質的な業務は総務担当者がとりまとめて行っています。
事業所で環境への取り組みを推進する場合、社員全員が当事者意識を持ち取り組みに参加することの他に、全体を把握し中心となって取り組みを進める担当者の存在がとても重要です。匠建設での様々な取り組みは、このような担当者と全社員の連携によって成り立っているのです。
匠建設株式会社の取り組みはいかがでしたか?
皆様の事業所でも、是非参考にしてみてくださいね!