ごみ減量・リサイクルに取り組む優良事業者の紹介
学校法人やなぎ学園 きりん幼稚園
第7回 福岡市環境行動賞 最優秀賞今回は,城南区友丘にある「きりん幼稚園」のごみ減量・リサイクルの取り組みをご紹介します。(取材:平成28年2月)
きりん幼稚園は、城南区友丘の閑静な住宅街の中にあり、現在400名超の「明るく楽しく元気いっぱい」をモットーとする園児が通っています。 園では、体育や音楽、英語などの分野ごとの教育の他、環境活動にも力を入れており、積極的にごみ減量・リサイクルに取り組んでいます。
大きな取り組みのひとつが、年5回行われている「資源回収」です。 園児の保護者25名で構成される「環境委員会」を中心に、園のスクールバスを利用して、それぞれの家庭で集めておいた古紙・アルミ缶・リターナブルびんなどの資源物を回収しています。
資源回収の日は、通常どおり園児がスクールバスで登園したあと、各家庭の保護者が資源物を持って再度スクールバス停に集まります。その後、環境委員が乗車するスクールバスが各バス停をまわり、資源物を回収していきます。
回収された資源物は、園で待機している環境委員の手で整理され、「エコハウス」という資源物置き場に集められます。この「エコハウス」は、なんとスクールバスの運転手さんの手作りだそうです。「エコハウス」には、近所の方が古紙などを持ち込むこともあり、地域のリサイクル活動にも一役買っています。
また、集まった資源物の一部はリサイクル業者に売却しています。この日は、約2,000㎏の資源物のうち、アルミ缶161㎏、リターナブルびん26本を売却し、約4,900円の収益が出ました。この収益は、園児たちが進級する際の紅白まんじゅうの購入代金に充てられています。このように、取り組みの成果が分かりやすい形でフィードバックされているため、保護者も園児も意欲的に資源回収に取り組めているそうです。
トナーカートリッジは、ついつい捨ててしまう方も多いのではないかと思いますが、メーカーが訪問回収や着払い回収を行っており、リサイクルの仕組みが整備されています。 また、ペットボトルキャップはNPO法人に寄付しており、医療支援やワクチン支援など、様々な社会貢献活動に役立てられています。
こちらは、回収状況などを掲示板に表示して、取り組みの成果が子ども達の目に見えるよう工夫しています。 子どもだけでなく、大人が取り組むうえでも、このような「成果の可視化」はモチベーションのアップに欠かせない大切なことですよね。
また、資源回収の取り組みの他、園児による『クリーン大作戦』を毎日行っています。園児たちが毎日数人ずつ交代で、幼稚園周辺の道路や住宅街のごみを拾い、地域の環境美化に貢献しています。 ごみを拾って「きれいになったね」という自らの体験が、幼少期の人格形成の基本になっています。
最後に、きりん幼稚園の友枝園長先生にお話しを伺いました。 「スクールバスを活用した資源回収は、たくさんの保護者の皆様にご協力いただき、数十年に渡って続いているきりん幼稚園の伝統です。子ども達は様々な環境活動を通じて、資源や環境保全の大切さを学び、それが大人になったときにもきっと活かされると信じています。」
きりん幼稚園の取り組みはいかがでしたか? 子ども達が習慣的に環境活動に取り組むことは、現在だけなく、未来の環境保全にも大きく貢献する大変意義深いことだと感じました。 大人の私達も遅いということはありません!あなたの事業所でもできることからはじめてみませんか?是非参考にしてみてくださいね☆